雨具の有無が、命にかかわることも
山では晴天の空に突然、雷鳴がとどろくといった、天候の急変はしょっちゅう起こります。とくに日本の梁では雨にふられることがごく自然ですし、身体が濡れることは体力の消耗および体温の低下を意味し、場合によっては生死にかかわる危険な事態も引き起こしかねません。
そのために登山用レインウェアは非常に重要な必須のアイテムであり、慎重に吟味して選ぶ必要があるといえます。最近では新素材のレインウェアが多く出回っていますが、それでも雨に濡れることを完全に防ぐことはできません。
ただしレインウェアによって保温されることの意味がたいへん大きいのです。夏の低山ハイキングなら雨による危険性はあまり考えられませんが、冬山の雨はいろいろな意味でとても怖いもの。
ずぶ濡れの状態になれば直接的に凍死の可能性もあり、雪面は氷化し移動することも困難になります。冬山では2月ごろ必ず1回は雨がふると考えたほうがよく、雨によって雪崩も発生するので天気予報、天候情報にはくれぐれも注意してください。
夏山でも高山の場合、長い雪渓面で雨にふられると体温が急激に冷やされます。早めにレインウェアを着用してこまめに食物や温かい飲み物をとるなど、適切に対応することが大切です。